2011年10月31日月曜日

たこ焼き食べたい!

今日からまた抗がん治療の点滴が始まった。
夕方、病院に来ると今日も特に副作用は無いようだが、今ひとつ元気が無い。
今日はまだ7分がゆで、大体食べたようだけど、冷蔵庫を見るといつものサンドや夜食が無い。

 「何か欲しいものはないのか?」
 あんまり食欲も無さそうだが、
 「たこ焼き・・・焼きそば・・・コロッケ・・・肉・・・」
 まあ、庶民的なメニューが出てくる。

 たこ焼きはいいのかなあ・・・。お好み焼きの小さいのを前に少し食べたからタコ以外は大丈夫かな?油も余り良くないかも知れない。
でも、食べたい気持ちは良く解る。
「ちょっと、見て来たるわ」と病院を出て城山の銀だこに行ってみた。

 銀だこで、たこ焼きを焼いている女の子の店員さんに
「病人に食べさせたいんだけど、油少な目で、タコなしで頼める?」
「・・・・・・」
「出来ないの?」
「今、これだけ焼いてるし、ちょっと・・・・」

 無理だと言いたそうな表情だし、それ以上無理には頼まなかった。
確かにタコが無かったら形がくずれて焼けないかも知れない。
ウチは関西人だし、確かたこ焼き機も家にあった。
後は家でチャレンジしてみよう。

 城山のスーパーに寄って一口サイズのサンドのセットやケーキ、それに美味しそうな野菜コロッケも買って来た。
心配なので、コロッケはレンジでチンして半分だけにしたけど、サンドも全部食べてしまった。
 今度は何とかたこ焼きを食べさせてやろう。

2011年10月30日日曜日

病室での誕生日

 今日は雄一の25回目の誕生日だ。
昨日、初めて少しの時間外出してラーメンを食べに行ったが、やはり今の状態では普通の食事はとても無理のようで半分も食べていない。
久し振りに沢山歩いて疲れたようだった。

今日は誕生日だからと、時間が取れれば家に帰ろうか、とも考えていたがまだ無理する事も無い。
先生も少しぐらいなら、と了解をしてくれたようだけど、雨も降っているし今日は病室でお祝いだ。
今日のその雨で、少し野球も早めに終えて病院に来たが、今日は今一つ元気が無い。
雄一も明日からまた抗がん剤の点滴が始まるから、今日は無理して帰らないと言っている。
少し、気分もすぐれないようで、今になって副作用かな・・・とも思うが。。。

明日からは全がゆになるそうだが、今日はまだ7分。お腹に入る量が少ないので、全がゆなんて食べれるのかなあ、と思う。
夕食後、しばらく休憩して少しうつらうつらしていた。
8時過ぎに病室で小さなケーキでお祝い。
「看護婦さん、呼んで来ようか?」と言うと
「恥ずかしいから、ええ」と言う。
そんなやり取りをしていると、看護婦さんも知っているし、ドアを開けて笑って覗いていた。

病室でのハッピーバースデェイ
誕生日なんて成人してからはあんまり祝ってあげた覚えが無い。
お互いに時間も違うし、雄一にはその世界があるから、やらなかったがやっぱり家族としてはこんな時間が大事なんだろうなあ、と感じた。
来年は家で皆で祝えるようになろう。

2011年10月29日土曜日

初めての外出

 今朝までは抗がん治療の点滴も有った様だが、それが終われば土日は栄養剤だけの予定だ。
だから、その点滴が切れればその時間は外出できる。先生にも少しは気分転換に、とお許しも出ている。

 それで、お昼過ぎまで点滴が終わるのを待って、病院でシャワーを浴び、近くのショッピングタウンまで歩いて行ってラーメンを食べたらしい。
さすがにメニューはただのラーメンだけだが、やはり今の状態では中々食べれ無かったようだ。
久し振りに歩いたのも疲れただろうし、胃もつかえるらしい。しゃっくりも出て来てもどしそうにもなったらしい。やっぱりまだ胃や十二指腸は何も直っていないし細くなったままだろう。
 慌てる事は無いから少しずつ直して行けばいい。でも外出出来た事は一つ前進かな。

 雄一もせっかく食べたいラーメンを食べに行って、半分も食べれなかったんだから、「自分の状態が良く解った・・・」と言っていた。
明日は誕生日なので、何かしてあげたいけど、先ほど看護婦さんが来て「余り無理して疲れてもいけないので、明日は外出は控えて下さい」と言われてしまった。
先生の指示だしそれは仕方が無い。
明日が誕生日だといっても無理はしない方がいい。
 来年は家で祝えるように今は我慢して治療に専念しよう

2011年10月28日金曜日

もうすぐ誕生日

今日も特に副作用らしき物は無い。
腎臓の副作用対策の点滴も今日は無くなっている。これでおしっこの量も減るからトイレの回数は楽になるか。

 今のところ消化具合もまあまあの様だし明日から7分がゆになるそうだ。
前回も一度はそこまで回復したんだけど、急に出血が有って絶食になった。
今度は無理をせず、注意しながら慣れて行かないとね。
全がゆまで食べれるようになりたいね。

 土日は抗がん治療の点滴が無い予定なので、うまく行けば少しの時間でも帰宅出来るかもしれない、と雄一はその気になっている。
でもストーマ(人口肛門)の問題も有るし、それをどうするかも問題だ。
出来る事ならそうしてあげよう。
 日曜30日は雄一の25回目の誕生日だ。
病院でも良いとは思うが、家で迎えられたら嬉しいだろうなあ・・・。

 来年の誕生日は必ず家で皆で祝えるようになろう!

2011年10月27日木曜日

野球仲間

 抗がん治療4日目。今日も特に副作用は無い。
5F-Uもシスプラチンも腎臓への影響が有るので、その為の薬も点滴も流されている。その影響かおしっこの量に出ていて、ひんぱんにトイレに行くそうだ。夜も2,3時間おきに起きているそうで、夜は辛いかも知れないが、強い副作用で吐き気が出たり腎臓に影響が出たりするよりはいい。

 今も自分でトイレに行き、明日の食事の献立を見に食堂へ点滴を沢山付けながら歩いて行った。食べる事ぐらいしか今は楽しみが無いから仕方ないか。
何か本を読むとか、日記でもブログでも書いてみるとか、こんな機会に自分をゆっくり見つけて欲しいなあ・・・。

 食事は今日から5分がゆになり、今日はうどんも出たそうだ。もちろん全部食べている。
僕が夜着てからもサンドイッチを1辺ずつ、30,40分の間を置いて食べている。もう薬も飲んだので後はプリンぐらいでやめるだろうが、二度と無理だけはして欲しくない。

 今日は近所の小学校以来の友達が来てくれている。
同じ野球をやって来た友達だ。
今までは来てもらっても中々話せるような状況では無かったけど、今なら普通に話しも出来る。
今までは病院の同僚や親戚にしか知らせていない。
もう大丈夫だろうと思って、先日そのお母さんに知らせてもらうように母親に頼んでおいた。
 
 神戸のグランドで雄一とキャッチボールが出来る様に早く回復してほしいなあ。

2011年10月26日水曜日

たこやき食べたい!

 今日も副作用らしきものは特に無い。
看護婦さんも、気分悪い?とか口内が乾く?吐き気は?とか聞いてくるけど、薬のお陰か、今のところ無いようだ。
「これだけ副作用が無くて、薬が効いてるか心配やわ・・・」と雄一も言っている。
 このままの状態で薬の効果も出てくれたら本当に嬉しい。

 今日はまだ3分がゆだが、食べたら溶けるチョコややわらかいサンドイッチはOKが出たようで、僕が来てからも食べている。
体重も1キロ増えたようだ。せめて55キロぐらいまで戻って欲しいが、栄養は病原との兼ね合いだから今は様子を見ながらだ。

 昨日は母親に、外出出来る様になったら武内病院(勤務する病院)へ菓子折りでも持っていかなあかんなあ。。と言っていたそうだ。
まあ昔からそんな人に感謝するような性格ではなかった。
大体が自分中心だ。
 入院してからも性格は相変わらず変わらんなあ。。と思っていたが、何度か痛い目に合って人の気持ちの有り難さも解って来てくれたようだ。
 
 今夜も良くしゃべる。とんかつ食べる夢を見た・・・たこ焼き食べたい・・肉食いたい・・性格は生意気だけど贅沢はしないので、庶民的なメニューが多い。
早く一緒に食べれるようになろう!

2011年10月25日火曜日

二日目、副作用は無し。

 昨夜は化学療法1日目。5F-Uは1日中、シスプラチンは1、2時間ほどの点滴。3分だけど少し食べれるようになったので表情も明るい。
予想していた副作用も余り無いようだ。
本人もある程度は覚悟していたようだが、それほどでもないので気分も良いのか良くしゃべる。

 看護婦さんとも手当てしてもらっている間、ずっと色々しゃべっている。いつもこれぐらいだったら良いけどね。
2日目の今晩も副作用はまだ出ていない。副作用の薬も入れてもらってるしまだ2日目だからね。
もう2,3日してもこの程度なら有り難い。それで効果が上がればもっと嬉しい。

 予定では土日を休んで4週間、この治療を続ける。そして1週間休み。
相変わらず雄一はあれが食べたい!とか良く食べ物の話をしている。
効果が出て治療が休みの時には少しの時間だが、外出も出来るそうだ。
もう少し食べれるようになればいいけどね

 病室でも良く立ち上がったり、動くようになった。体重は45キロしかなくてガリガリだけど、栄養剤入りの点滴も頼んで入れてもらっている。
少しでも体力を付けて欲しい。

2011年10月24日月曜日

希望の朝になれ!

今朝早く病院に行くと少し雄一は落ち着きを取り戻しているようだ。
先日からの胃からの出血で、今まで食べれていたのが、絶食に成ってしまったので昨日から相当落ち込んでいた。でも今朝は止血剤や飲み薬のお陰か少し色もいい。

昨日は半ばヤケ気味で母親にあたっていた。
「お前、母さん泣いてるぞ。。。」
昨夜も色々と子供のようにふてくされていたが、今朝は「早く直して何でも食べてやる!」と言っている。
今日から点滴での抗がん治療が始まるが、前回とは違うずっと辛い副作用が出るだろう。
「それでも食べてやる!」と言っていた。
けど、実際にその副作用が始まったら普通ならそうは行かないだろう。
今度は5F-Uとシスプラチンだから、髪の毛が抜けるかもしれない。
色々調べると薬をやめるとまた新しく生えて来るそうで、白髪の人が今度は黒髪が生えてくる、と言うのも有るそうだ。
「そんなんならオレも飲もうか?」と冗談交じりに先日話をしていた。

「髪の毛だけはイヤや!12月には結婚式に出たいのに!」と駄々をこねている。「そんなもん、バンダナ巻くとか、毛糸の帽子かぶるとか、どないでもなるわ!」と言ってやったが、雄一の出たい!と言う前向きな気持ちが少し嬉しかった。
同僚達の沢山の寄せ書き
以前、友達の結婚式が有って先生に出れるかな?とたずねていた。先生は「袋が二つあるから、ちょっと難しいかも・・・」と中途半端な返事しかしていなかった。

勤務する病院の沢山の同僚達の寄せ書きや最初に貰った千羽鶴。
ベッドでの生活が多いからと柔らかいクッションやまくら、ひざ掛けやカーディガンなど、同僚の看護婦さん達の女の子らしい心使いも沢山頂いている。

病院を出ると快晴の青い空から朝日が昇って来ている。久し振りにすがすがしい気分だ。
皆が付いているから大丈夫!前向きに信じて頑張れ!

2011年10月23日日曜日

辛い絶食

 昨夜、遅くに病院によると今度は黒い液では無く赤い血液が少し流れてくる。立ちくらみもすると言うし、このままで大丈夫なのかとても気に成って夜間の看護婦さんに先生に電話して聞いてもらった。

 止血剤を入れてもらったが、お蔭でまた絶食に成ってしまった。雄一も食べる楽しみが無くなってしまって相当落ち込んでいる。けど食べさせる事は出来ない。
なだめて帰って来たが、眠れているだろうか・・・。

 翌朝、まだ少し赤い。余り眠れてもいないようだ。水分もろくに取れない状態で来週から抗がん治療をするのか?
絶食だからとカロリーが全然足らないので、栄養剤を頼んだが1パックだけだった。
これではまたすぐにやせきってしまう。

 試合を終えて夜に来ると雄一も元気が無い。食べれないのは辛いだろうけどこの状態では仕方が無い。
今日は日曜だし先生もいない。
明日からこの状態で抗がん治療をするのか、栄養剤は入れてくれるのか、良く確認したい。雄一はこの状態でも治療をして欲しいと思っている。少しでも早くこの辛さから抜けたいのだろう。これからが正念場だ。
頑張って欲しい、雄一。

2011年10月22日土曜日

カロリーも胃も・。。。

 今朝、病院に行くとまだ小腸からの液はちょっと黒い。
ちょっと心配だが、特に痛みは無いようだ。
昨日埋め込んだリザーバーもすでに点滴に使っているし、痛みも少し和らいだようだ。

 朝食が来て今朝も5分がゆ。本当に7分がゆとは大きな違いが有るね。全体のボリュームで行けば倍ぐらいの差がある。カロリーはどのくらいなのだろう?
5分だと栄養もただでさえ吸収できない腸なのでカロリーが気になるが、朝は500mLのビーフリードだけ。夕方来てもこれだけだった。これだと210カロリーしかない。3食全部食べても多分、全然足らないだろう。

 そう思っているので、間に胃に負担の少ない物を食べさせているがまだまだ小腸からの液は良くならない。ちょっと心配だ。

2011年10月21日金曜日

今日は高虎ドッグのクリームだけ。。。

 今日は左胸にリザーバーを埋め込みむ手術を行った。手術はそれなりに終わったようだが、かなり痛むようだ。左腕に力が入らずベットから立ち上がるのも苦労している。今夜はトイレが辛いだろう。明日には痛みが引けば良いが。。。

 また夕方には小腸から出てくる液が黒くなって来たらしい。
胃の出血がある、との事で夜は食事も5分に落とされてがっくりしていた。
夜に来て見るとまだ袋には黒というか、こげ茶の様な液が出てくる。まだ出血しているのだろう。先生は胃潰瘍、手術のストレスや何か・・と言っていたらしいが、薬もその胃潰瘍の薬だ。
今日は暴飲はしていないんだけどね。病原の影響かも知れない。

 先日に高虎ドッグの美味かった話をして買って来て欲しいと頼まれていたので、今日は帰りにお店によって来た。
行くと、もう7時前だったしほとんど残っていない。
一つだけイチゴとクリームが乗ったサンドが有ったので約束だし買って来た。お店の人が、最後だし、と言って残り物のショートドックをサービスしてくれてなんだか得したような。

 せっかく買って来たけどさすがに今日の胃袋の状況では食べれないし、食べさせられない。でも楽しみにしていたし、見て食べれないのは可哀想なので、クリームやイチゴだけスプーンですくって食べさせた。
少しは満足してくれただろう。

 毎日、色んな事が起こる。辛い事の方がずっと多いけども先を信じて頑張って欲しい。少しでもいい方向に向いて欲しい。

2011年10月20日木曜日

ハーゲン・ダッツ!

 今夜はちょっと元気が無かった。
お昼に袋から液が洩れて全部着替えたらしいが、夕方行くと、また洩れたらしくて袋を代えてもらっていた。その後にまた着替え。
これが、良くもれるんだよなあ・・・。
何とか直ってほしいけど、どうも改善が見れず何度も洩れている。
そんな事が有って昨日よりはテンションは低い。

 昨日の先生との話で、来週から5F-Uとシスプラチンとの点滴療法が始まる予定だ。それに合わせてリザーバーと呼ばれる点滴用のカテーテルを左胸に埋め込む事に成った。今、点滴している所はもう一月以上使っていて感染症の恐れも有るので点滴に一番安全な方法を、と言う事らしい。まだまだ先は長いし当分続け無ければならない。それに埋め込めば点滴をしない時は入浴も出来るそうだ。
 明日、その埋め込み手術の予定だ。

 来週からの化学療法が始まればカテーテルから直接心臓に近い血管に薬が入るし、腸が弱い状態での吸収不足は改善できる。けれど今度は本格的な治療だから副作用もかなり有るだろう。
調べると、腎機能障害、脊髄、吐き気、食欲不振など相当な辛さが有りそうだ。
とても今の様な食欲は望めない。どれだけ頑張れるか、本当に化学療法が良いのか、考える所が沢山ある。病原の進行もだが、副作用の方がはっきり言って心配だ。

 雄一も有る程度は覚悟しているので今の内に食べておこうと良く食べる。
8時頃にはサンドイッチを食べ、30分後にまた食べ、ハーゲンダッツもと言うので1Fのコンビニで買って来て僕が半分、雄一が残りを美味しそうに食べていた。今度食べれるのはいつに成るか解らないからね。
 僕が先週、高虎ドッグを食べた、と言うとそれも食べたい、と言う。
 明日でも帰りに買って来ようか。

2011年10月19日水曜日

重症患者らしくない食欲

 結局、昨夜はサンドの後シュークリームも食べて満足して寝たらしい。ミン剤も昨夜は飲まなかったが、それなりには寝れたようだ。
夕方、病院に来て話を聞くと入院患者は飲んだ方が良いような事を言っていた。安定剤なんかも入っているんだろう。

 今日はTS-1も1クールが終わりで飲んでいない。それでなのかいつも以上に顔色もいいし良くしゃべるし、食欲も旺盛だ。
今日は7分がゆにしてもらったが、さすがに一気にボリュームが増えたようでびっくりしていた。おかゆは少し残したが、しばらくしてその後でから揚げを食べている。全然病人らしくない。
 8時過ぎにはまたから揚げとパンをたいらげた。ずっとこの食欲が続いて欲しい。テレビを見ながらも良く笑っている。

 TS-1は腸がこの状態だから中々吸収できない。血液検査の腫瘍マーカーも上がっているし、胃カメラの結果も余り改善は見られれいない。
 この後、先生とこれからの治療などの話をした。
3,4日、間を空けて今度はシスプラチンと5F-Uの点滴に切り替える予定だ。5F-UとTS-1はほぼ同じ成分だが、シスプラチンは抗がん剤の中では副作用も強い。今日の様には食べれないだろう。
吐き気も出るだろうし当然食欲も減ってくるだろう。
でも何とか効果が出て欲しい。

2011年10月17日月曜日

胃カメラの結果。。

 今日は胃カメラの結果が気になっていた。夕方病院に行くと夕食も中々食べる元気がない。おかず、半分ぐらいは食べただろうか。

 10時半ごろ予定の胃カメラが12時近くまで待たされて、当然ずっと絶食だしそれから戻って来て、時間を置いてから昼食。昨日の残りのサンドイッチも食べたらしい。

 その後、4時頃から調子が悪くなりしんどくなったようだ。
胃カメラでも眠り薬も全然効かなかった様だし、カメラは十二指腸へは入って行けなかったらしい。おそらく病原の影響で狭くなっているのだろう。

 7時前には熱も39度近く出て辛そうに横になっている。解熱剤と氷まくらを用意してもらった。
それでも少し時間がたつとイチゴのジュースやサンドイッチは食べる。少し薬のお陰で楽になったのか。

 胃カメラでの結果も余り変化は無かったようなので、TS-1の治療も考える必要があるかも・・・と先生は言っている。少し僕には先生も迷っているように感じた。腸が半分しかないんだから、薬の吸収を期待するのも難しいかも知れない。

 今の状況で効果のある治療方法を探さなくてはならない。
雄一も一緒だし突っ込んだ話は出来ない。明日の夕方以降は先生も時間が取れそうと言うので明日にでも詳しく話をしようと思う。

明日は胃カメラ

 今日は夕方、病院に来るといつもより元気そうだ。
食事も朝から全部たいらげているらいい。
それにお昼までに昨日の残りのサンドイッチを全部食べている。

 お昼からはまた1Fのコンビニに行ってお菓子を買って来て食べている。
成人してから特に野菜を食べなくなっていたので、そんな食生活も直して欲しいと思っているが、全然そんな気はないようだ。
人口肛門を2つも付けている状況になっているのに全く懲りていない。
今も、からあげが食べたいとか、ラーメンやカップめんを食べたいと言っている。
明日は胃カメラの予定で夜9時以降は絶食なので、それまでに食べようとサンドイッチをすでに冷蔵庫に用意してある。。。

 まあ、食べれる意欲が有るんだから良いけどね。
でも、間違いなく野菜中心に変えた方がいいと思う。

 今日は2度目の腸の手術からちょうど1ヶ月。腸の状態も落ち着いてはいるが良くなっているだろうか?まだその辺は解らない。
それよりも今はまず病原を直す事だ。
TS-1の投与もも5日からうすぐ2週間になる。
胃カメラでの検査で少しでも改善している事を祈りたい。

2011年10月16日日曜日

休憩しながらの食事

  今日も練習終えて病院に来るともう6時過ぎ。
雄一は夕食を食べていた。
今日はひなたとママも来てくれている・。
いつも病院の食事は中々食が進まないようだ。食べ終わるまで3,4回休憩しながら食べている。出来るだけ食べて欲しいが、無理をしても仕方がない。

 胃は病原に侵されて小さくなったままだから仕方がない。少しの量でお腹に入らなくなるようだ。でも間に食べるパンなんかはもぐもぐ食べるんだけどね。
今日も1Fのコンビニまで自分で行ってパンを買って来て3時ごろにお腹が空いて食べたらしい。
 今日はそれも有ったのか夕食は少し残した。
その後の薬もしばらく休憩してから飲んだ。

 そして暫くするともうお腹が空いたのか冷蔵庫からパンの食べ残しを食べ始める。サンドイッチも食べたいと言うので、「2切れだけだぞ」と念を押して食べさせた。この時はパクパク食べている。余程病院の食事がイヤなのか。

 薬が効いてくれる事を祈ろう。

2011年10月15日土曜日

カロリーを取ろう

 今日は1Fのコンビニまでパンを買いに行ったらしい。
1回の食事の量が少ないし一度には沢山食べれないので、間で良くお腹が空くようだ。間に食べるのはほどほどにして先生には大目に見てもらっているようだ。

 夕方、病院に行くと夕食を食べている。
5分がゆだけど、まだ一気には食べられない。2,3回に分けて休憩しながら時間をかけてやっと食べ終えた。
胃も腸も何も治っていないんだから、まだ仕方ないね。
何とか、普通に食べれる様になって欲しい。
間に食べる食材も出来るだけカロリーの多いのを食べさせてやりたい。

 腸の手術の後の1,2週間は本当に可哀想なぐらいのやせ方だったが、やっと少し持ち直して来ている。もう少し脂肪も筋肉も戻って欲しい。

2011年10月13日木曜日

日本の医療制度

 昨日から相部屋に移る。
今までの個室とは違って本当に狭い。物も余り入らない。けどもう自力で立てるんだし仕方無いね。個室に入れてあげたいが、安い部屋で1日、4000円以上はする。個室は保険は効かないしこれが一月になったら・・・と考えるとちょっとこれはやっぱり贅沢だ。
 雄一にもそのところはガマンしてもらおう。

 その医療費だけど、先月はこの病院で半月の入院。そういえば、最初の武内さんからの入院が9月13日だから、今日でちょうど一月だ。その入院費だけど、日本の医療制度は改めて有り難いと感じた。
昨日、請求書を貰って先月分は9万少々。保険適用前では180万を超えている。高額医療の申請を先にしておいたので、これ以上の支払いにはならない。
同じ月の武内さんの入院費は5万以上払っているので、9月で言うとその5万が、高額医療制度の上限を超えているので、申請すれば何%かは戻ってくる。
また3か月上限が続くとその翌月からは上限が44000に成る。当然、年末に申告すれば税金も帰って来る。
高い掛け金をかける生命保険などの保障が無くても、これだけの制度が有れば本当に有り難いね。

 その申請を前回に行った久居のポルタにある、健保センターに行って来た。
前回はその親切な対応に感心したが、今日も同じでとても親切に手続きをしてくれた。
お役所仕事的は扱いが全くない。民間以上の対応にその日も感心して有り難く帰って来た。
 暫く入院は続くだろう。
問題は入院費用よりも本人の体力、気持ちだ。強い気持ちで向かって欲しい。

2011年10月12日水曜日

子ども達と皆さんの千羽鶴

昨夜、病院にA・Bチームの役員さんが来てくれてびっくりする様な沢山の千羽鶴を持って来て頂いた。神戸の子供達も沢山折ってくれたようだ。小さな子ども達が慣れない鶴を折るのが目に浮かぶね。。。ご父兄の皆さんも沢山手伝って頂いたのだろう。
病室にかけた皆さんの千羽鶴
神戸のスポ少の先輩が病気で頑張っているから、と子ども達にも心使いをして頂き、本当に有り難い。。。
小さな子供達の純粋な想いがこの中に込められていると思うと。。。正に感慨無量に成る。。。

雄一にも「こんなに沢山の子供達や皆さんが折ってくれたんだぞ。人の気持ちって大事だろ?」

その雄一は昨夜から食べたい、食べたい、と夜も食事の後、サンドイッチを2つ、たいらげる。
朝は母親が持って来たサンドイッチを僕の分まで食べてしまって、それから病院の朝食を食べる。

結局、その無謀な欲がたたって、最後には口に戻って来てしまった。先生にも見られて「そんな無理してたら、今度からまた3分がゆだぞ」と怒られる。
今は大事な時。まだ肝心の病原は少しも直っていない。手術の後の腸が少し戻っただけだ。

無理がたたったのか、それからは少し熱も出て元気が無かった。が、それでも夜に成るとまだ8時過ぎなのに「お腹がすいた」と言う。
可哀想だし、仕方無くサンドを買って来て一切れだけ食べさせた。早く何でも食べさせてやりたい。

皆さん、そして子供達、沢山の千羽鶴を本当に有り難うございました。
必ず元気になると信じています。沢山の想いを有り難うございました。

2011年10月11日火曜日

久し振りの笑顔

 昨夜はもう9時も過ぎてから、お姉ちゃんが借りて来てくれたビデオを見たいという。
その前に「何か食べたい」というので、僕の朝食用にと1Fのコンビニで買ってきたタマゴサンドとあんにんどうふのゼリーを食べる。

 先生の話ではお昼は7分、夜は5分がゆだったらしいが、「7分と5分って差があんのか?」って雄一に聞くと、相変わらず「わからん」。
食べさせるのはあんまり良くは無いかも知れないが、食べたい時に出来れば少しでも食べさせて体力を着けるように成って欲しい。

 ノートPCをテーブルに載せてビデオを見始める。お笑い風なビデオなんだろう。久し振りに表情が緩み笑っていた。
こんな表情が見れるのは入院以来ではないかな。嬉しい。
僕にはどんなビデオなのか解からないけど、お姉ちゃんならその辺が解かるみたいだね。先週に借りて来てた映画のビデオは見た物も有ったし、体調もだるそうで気乗りもせず、余り見ていない。
 笑いは気持ちにも体にもプラスになるから、またお姉ちゃんに頼もう。

 看護婦さんは今朝もやはり4時に交換に来てくれた。が、やっぱり目覚めてしまうし、そこからは中々眠れない。明日はどうなるかな。

2011年10月10日月曜日

化学療法に期待

 今朝も朝の4時にお腹の廻りの袋を替えに来る。。。
何で朝の4時なんだろう?
別に目覚めた後の6時頃でもいいような気がするが。
これからの治療の進め方も先生と相談したいと思っていた。

 今晩、仕事を終えて家でご飯食べてリーと散歩してお風呂入って出て来ると、もう8時を過ぎていたが、先生と階段前でバッタリ。
ここの病院の職員、看護婦さん、先生達はエレベーターを使わず階段を皆、登り降りする。そんな所が少し気に入っていて僕も5階でも階段で上がろうとしていた時だった。

 ・今はまだ腸の動きが悪いし下痢気味で人口肛門の分岐まで2mぐらいまでしかないので、吸収が悪い。抗がん剤のS-1もまだ通常の量の6~7割ぐらい。

 ・2,3週間投与してCTかカメラで効果が出ているか確認して次のステップ。
良ければ点滴での投与も併用を考える。

 ・やはり問題は腸の状態。特に小腸の吸収がどれだけ良く成るかが問題だ。

 ・ガンもかなり小さく成らないと人口肛門を元に戻す手術も出来ない。

 時間的な問題も有るので、僕としては出来る事は何でもやりたい、
そんな事も伝えた。

 今、東大病院では雄一の症状のガンに対して臨床試験を行っている。保険は効かないが、色んな補助が有って出来ない額でもなさそうだし、時間が無いのならそれも選択肢だと考えている。これは残念ながら東大でしかやっていない。色々調べてみたが、それ以外には効果的な療法は残念ながらまだない。
薬の可能性にかけるだけだ。

 その朝の4時の交換もどうしても必要、又はやらなければいけないのか、丁寧に聞いてみた。

 この後、しばらくしてナーススティーションを通ると、看護婦さんが「今日は予定通りさせて下さい。明日、チームで相談してみます」と言う事だった。

 言ってみるもんだね。やってもらっているんだから申し訳ないけども、少しでも良く寝て体力をつけて欲しい。
今後の治療で少しでも良く成る事を祈ろう。

2011年10月9日日曜日

気持ちを込めて

 昨夜は看護婦さんが頻繁に夜中も出入りする。
ただ、普段と変らないのかもしれない。けれど昨夜はその都度意識が目覚めて起きてしまう。特に4時頃からは意識半分の状態しか寝つけなかった。

 看護婦さんのその動きや気遣いが違うのかもしれない。ぐっすり眠りたい。
雄一はそれなりに眠っているようだ。
もう付き添いは必要ないかもしれないが、あの痩せた体で夜中に立って点滴や袋をつけながらトイレに行くのは可哀想・・・。とは思うが、トイレだから何にも手伝いは出来ないけどね。出来る限り一緒に居てやりたい。
 
 こんな状態になっても雄一はあれこれ言われる事を嫌がる。
だから特にああしろ、こうしろとは言わない様にしているが、素直に受け入れて頑張って欲しい。
同じ薬を飲むのもいやいや飲むのと、何とか気持ちを入れて願って飲むのと効果は一緒だろうか?僕は気持ちの分は違うと思うんだけどね。

2011年10月8日土曜日

強い意志が欲しい

 昨日、今日と余り元気が無い。
5分がゆの病院の食事にも余り食欲をそそれないようだ。
選り好みしている場合ではないんだけどね・・・。
雄一にはそんな徹底した意思が無いようだ。
これは言っても聞く耳は持たないだろう。
本人に任せるしかないけどね。

 今日もテレビを見ながらもうほとんど寝ている。
それでもテレビを切ろうとしない。
もうすぐ10時。もう切って寝よう。
明日も朝が早い。

2011年10月7日金曜日

クダが抜けた。

 今日は夕方、お姉ちゃんが来てくれシャンプーしてくれたようで、髪の毛もすっきりしている。
でも何だかお疲れの様子だ。
食事も少し残した様だが、お菓子なんかは食べている。

 ベットの横を見るとまた1本クダが無くなっている。
残るのは大腸と小腸の人口肛門だけだ。でもこれは当分外せない。
このままで、頑張って行くしかないね。

 20:30
 今日もバラエティ番組を見ながらもう半分寝ている。まるで子守唄代わりだ。何で切って寝れないんだろう・・・。
薬は飲めている様だ。早く少しでも元気に成れ。

2011年10月6日木曜日

三つ子の魂、百まで。。

 今日はクダの出ている所から洩れたりして着替えを3回したらしくて少々お疲れの様子だ。
その代り、抜糸を今日はしてもらったらしい。傷口は良く成ったようだけどね。
 良く動く様になった分、出て来たのか?

 朝晩の食後に抗がん薬も飲んでいる。今の所量も少な目だし、吐き気なども無いようだ。
何とか効果を期待したい。

 20:40
いつもの様にテレビは付いてているが、もうほとんど寝ている。
「もう、テレビを切って寝たら」と言っても寝ながら「まだ、大丈夫・・」
まったく懲りていない。
 生活習慣にけじめの無いのが、病気に成る原因だと言ってるんだけどね。
今更怒っても仕方が無い。三つ子の魂、百までか・・・。

2011年10月5日水曜日

進歩と告知


  今日は主治医の先生も来られる。これからの事も話したいと言う事だったので、休みを取った。
 朝の心配をしなくていいので、気は楽だったが雄一も僕も9時半過ぎには疲れて寝てしまった。途中何度か起きたが、雄一も良く寝た。それでも外が明るく成る5時頃にはも寝付かなくなり、久し振りに本を読んだ。

 朝7時の朝食も全部食べ、9時前には先生も来られて「この調子ならまたクダを抜けるな。ご飯も少しずつ変えて行こう。けどゆっくり、慣らしながら」と言われてまた午後から来る、と。
 今日は雨模様だし地面が柔らかい内に長く出来なかった庭の草抜きをやろう、と家に帰った。着替えてリーと沢山スキンシップしながら2時間近く庭と犬小屋掃除。
あ~疲れた!

 午後、病院へ戻り2時過ぎには先生が来てくれた。
     どうして腸に穴があいたか。なぜ腸管が詰まったか。その元々の原因は。
そしてこれからの治療の進め方など。
順序立てて解りやすく理解し易い様に丁寧に説明する。
雄一も都度うなずきながら、話を聞いて理解している。やはり雄一はそれなりの覚悟はしていた様だ。はっきりと告知されても慌てる事も大きく驚く事も無かった。
これから何をしていくのかも良く解っている様だ。これなら大丈夫だろう。少し安心した。

 その先生が来る前にはベットのシーツ交換が有ったのでその間に点滴とクダと袋を持って食堂まで歩いて行く。ゆっくりと歩いて行くとナースセンターの看護婦さん達が「わあ!凄いなあ!」とか言ってくれている。もう20日以上入院しているんだから看護婦さんも良く知っている。特にこの病院は毎日、昼、夜、担当が変わって行く。当たり前だけどね。

 雄一はヒマだし、ビデオも見たいと言うので、1年振り以上にレンタル屋さんに行ってDVDを借り、家に帰って修理済のノートPCを最低限セットアップして病室に持って来た。もちろんこれでDVDも見れる。夜用にイヤホンも着けた。おまけにWIMAXのルーターも買って来てネットにもつなぐ事が出来る。
 このWIMAX。僕のPCにも試したが、ほとんど外出先でつながる。これは本当に便利だ。これならどこでもホームページもブログも更新出来る。後は体力だけ。
世の中、まだまだ便利になるだろうね。

夕方にはクダも一つ無くなり後、一本に成った。おしっこのチューブも抜いた。小腸の人口肛門のチューブも着脱式にしてもらって、溜まれば自分でトイレに行って捨てる。もちろんおしっこも自分で点滴とチューブ、袋を提げながらトイレに行く。
夕食前には一人で立って、自分でトイレに入りちゃんと終えて来た。
これで少しは動ける様になったね。

 夕食の後には先生の話した通り、今日から抗がん剤治療だ。まだ腸がとても弱いのでカプセルをお湯に溶かして看護婦さんが持って来た。
取り合えず、今日は大きく変化しいい方向に進歩してくれた様に思う。
これからの治療と雄一の頑張りに期待したい。

2011年10月4日火曜日

不安と希望。。

 昨日は雄一がせがんで、お昼は5分がゆを食べたらしい。
それも、点滴や沢山のクダや袋を一緒に運びながら食堂まで自力で歩いたようだ。
その後は、美容師のお姉ちゃんが休みで来てくれたので、シャワー室まで歩いてシャンプーしてもらった。兄弟ながらお姉ちゃんにシャンプーしてもらうのは初めてだろう。

 8時過ぎに病院に行くと10日ぐらい洗ってなかった髪の毛がフサフサときれいになっていた。シャワーはまだまだ先だけど頭は気持ち良かっただろうね。

 病室ではお菓子も少し食べている。少しずつ色んな食材も食べれる様になって願うのは早く体力の回復だ。
友人の結婚式が12月に有るらしくて、先生に「出席できそうですか?」と聞いたらしい。
先生も返事には困ったと思うが、「人口肛門の袋をつけたままでは、ちょっと難しいかな・・」と濁した返事をしたようだ。ただ傷口ももう良くなっている、と言ってくれたようだ。

 けど、雄一の気持ちの中にはやはり大きな不安が有るようだ。母親に「何か隠してない?」と聞いたようで、母親もまだ適当にごまかすしかない。夜はずっと一緒にいるが、僕には聞いてこない。多分、解かっていてもしゃべらないと思っているのか。

 夕食の後、錠剤のミン剤を飲んでいるようで、もう9時頃にはいつものようにテレビをつけながら半分眠っている。
音量を下げて暫らくして、チャンネルをNHKに替えた。久し振りに見るニュースだ。新聞も読めないし情報は会社で見るインターネットからが主だ。
やる事がハッキリしてれば、それでも特に不自由しないね。

 昨夜は11時、2時、そしていつもの4時に起こされたが、看護婦さんにポカリを貰って飲んでいた。痛みも無いようだ。僕もだが、大体眠れているようだ。
明日には、先生も交えてこれからの治療に対して話をするかも知れない。
雄一にとっては告知になる。
野球で言えば、先制点は入れられた。でもそれは油断やスキが有ったからだ。これから皆で力合せて1点ずつ返していけばいい。
 恐れずに希望を持って欲しい。

2011年10月3日月曜日

言葉で話そう。

 昨日は一日試合でお昼は見れなかったが、今日も3分かゆをゆっくり食べたそうだ。栄養補充の点滴もしてもらっているし顔立ちも少し戻って来た。

 8時前に病室に行くとテレビを見ている。
痛みももうあまり無いようだが、精神的な不安なのか幾分元気が無い。
看護婦さんに手当てしてもらっていても、うなずくだけで、言葉を出さない。
「もっと話をしろ、言葉に出して」とは言ったが、もう一つ元気がないなあ・・。

 9時頃にはテレビを見ながらうつらうつらしているので、「もうテレビ切るか」と聞くと「まだ」。
 とは言うが、もう半分眠っていた。音量を下げて暫らくそのままにし9時半頃にテレビも照明も消した。

 ベットの横にテーブルを付けて、お茶も携帯もチャンネルもポカリも置いてある。僕もそのまま眠った。今日は本を読む元気も残っていなかった。
4度ほど看護婦さんが来てその都度起きたけど、ミン剤も無しに良く眠っているようだ。4時過ぎにはオレンジジュースを少し飲ませた。
僕が支度をする6時前にはもうベットも起こして起きて来ていた。

 少し食べれる様に成ったんだから、元気を出して欲しい。

2011年10月2日日曜日

もう季節は秋

 昨日も3分がゆのメニュー。全部食べたらしいが、しゃっくりが出たりで何度かもどしたらしい。まだまだ油断は禁物。もともと病気でダメだったんだから・・・。
人口肛門で何とか持っている状態だろう。

 その人口肛門。色々食べるようになってから消化しきれない食材が、今日は小腸側のチューブが詰まったらしい。小腸側の人口肛門は予定外だったけど緊急手術の結果だったから仕方が無い。上手く付き合って行くしかない。

 食べれる様になって車椅子に乗って食堂まで移動したり、少し出歩いたりもしているようだ。顔や手、腕にも少し肉が着いて来たか。全く食べれなかった先週からはずっとマシだ。早く体力もつけて欲しい。

 昨夜は9時過ぎにテレビを見ながらうつらうつらしていて「もう寝るか?」と聞くとうなずいてテレビを消した。
僕も練習の疲れも有るし、もう本を読む気力は無かった。暫くしてから眠った。
 
 ベットの横にテーブルを置いてお茶やポカリや時計を置いてある。
飲みたくなったら自分で飲めるし、うがいや「今、何時?」なんて起こされる事も無い。
この病院でもう半月。10月に入り季節は急に変化してきて昨夜は少し寒かったが、僕も良く眠れた。でもこれからは朝晩の寒さ対策がいるかな。

2011年10月1日土曜日

お百度参りと元気なおやじ

 昨日9月最後の平日休みの日なので、病院から朝早く戻り、家を6時に出て五条へ行って来た。

 目的の一つは雄一の病気が治る様に、しっかりお参りして祈祷する事。
僕には小さい頃からの気持ちの寄り所に成っている五条の本院が有る。今日、初めて正式な名前を見て来た。宇賀山妙音院と有る。弁天宗の本院と成っている所だ。

 小さい頃、おばあちゃんや母親に連れられて、俗に言う講話と言うのか有り難いお話を聞きに来たり、お百度参りと言って何度も本殿の前の通路を願い事を唱えながら気持ちを一つにして回り、お願いをする。そんな事を遊びの延長で一緒にやっていた。

 今、思うと母親やおばあちゃん達は一心で僕達の事を願ってくれていたんだろう。お蔭で僕はずっと元気でここまでやって来れた。学校も休んだ事が無い。
 雄一がこんな事に成って、今更では有るけれど僕なりにも気持のけじめを付ける為にお百度を真剣にやってみようと思った。
多分、子供の人格は家庭環境も有るだろうが、こんな小さな時の経験や感じた事が、大きなウエイトを占めると今に成って実感する。
     一粒の米にも万人の力がこもっております。一滴の水にも天地の恵みがこもっております。感謝の気持ちでいただきましょう。
こんな当たり前の事はその小さな時に教えられて忘れる事は無い。
僕は子供達にこんな事をちゃんとして来ただろうか?・・・今となっては反省ばかりだ。

 うろ覚えのやり方では失礼になると思いお寺の人に「お百度参りのやり方を教えて下さい」と聞くととても親切に教えてくれて、「良ければ」ともう一人の人がマナーを書いた用紙もプリントして渡してくれた。

 20メートルぐらいの通路を時計まわりにお札を持って1回ずつ本殿に礼をしながら回る。お札は一度に100本は持てないので、25本ずつ持って雄一の健康回復を願いながら始めた。9時頃に始めたが、4回目の25本を持って回る頃には10時に成った。
100回のお参りを終えて僕としては一つ気持ちの区切りがついた。
祈祷もお願いして来たし、後は皆で一生懸命病気と戦うだけだ。

 この本院には不思議な事が有る。
僕がまだ15歳の春に母親と一緒に高校の入試の合格発表を見に来たその日だった。
本院の門を二人でくぐると、正面の大きな本堂付近にどっちからかは覚えてないが、すごく大きな光が走った。真昼間に。
 二人とも「あっ!」と叫んで暫くそのまま。間違いなく二人ともその光を見ている。
 別に宝くじに当たった訳でもない。でもここまで皆、元気に来れたからね。
そんな忘れられない事も有って僕の気持ちの大きな寄り所だ。これからもそうして行く。僕にとってはここには何かが有る。

 その後は、もう88歳に成る親父がお世話に成っている施設に面会に行って来た。
棒を持ち上げるリハビリを楽しそうにやっている。
今年の春に肺炎を少し患ってちょっと危ない時期も有ったが、今日の親父はとても元気そうだった。行くとリハビリ室に居て車いすに座りながら棒を両手で持って持ち上げたり、ビーチボールで看護師さんとキャッチボールしたり、サッカーの様に足で蹴とばしたり、そんな他愛も無いリハビリを笑いながら楽しそうにやっていた。
 痴呆が進んでもちろん僕が誰かも解らない。むしろ警戒する方だが、今日は本当に楽しそうだった。家族や自分の息子も解らないけど、体が元気ならこんな生活も親父にとっては、幸せとは言えないまでも良いことなのだろう。
 またこちらへ来たら覘きに来よう。元気でいて欲しい。
 
 昨夜は雄一も良く眠っていた。体のリズムが少し戻って来たのか。僕も疲れも有るし5時過ぎまで完璧に寝ていた。これだけ眠れたのは本当に久し振り。すごく目覚めもいいし体の疲れも無い。
さあ、今日は子供達と練習だ。頑張ろう!