2011年11月29日火曜日

病院の食事。。。

 今週から抗がん治療はストップで、栄養剤と水分吸収の為の点滴だけだ。
今日はCTを撮って腸の機能を確認する小さな点滴がストーマの小腸の出口に付けられていた。
明日は血液検査。それらが悪くなくて条件がそろえば手術になるのか。。
まだ、先は解らないが祈るしかないね。

 雄一もまだ副作用が出ているようで、夕食後に少しもどしたらしい。
昨日は食欲もなかったのか夕食は食べなかった。その代りお姉ちゃんが買って来てくれたから揚げを食べている。あんまりから揚げなんて胃には良くないし食べさせたくないが、今は好きな物を食べる方が本人にもいいだろう。

 それにしても病院の食事ってなんであんなに美味しくないんだろう。見た目にも全く食欲がわかない。少し食べたけどちょっとこれでは「好き嫌いを言うな」と言うのは可哀相だと感じるね。これで月2~3万請求されるんだからもうちょっと考えて欲しいなあ、と思う。
多分、僕でもあんまり食べないと思う。
 でもね、病院なんだから色々カロリーも計算してるだろうし、仕方ないのかも。
本当は食べれる事に感謝しないといけないんだけどね。

2011年11月27日日曜日

牛丼と湯豆腐ラーメン

 今日は一時帰宅。試合を終えて帰ると雄一はリビングのソファーに寝転がっている。
ストーマが頻繁に溜まるので、溜まる方向に体を向けておかないと放っておくと洩れたりしていまう。何とか早く無くしたいだろう。

 余り元気は無いが、お昼には好きな牛丼も半分ぐらいは食べた様だ。夕食は湯豆腐に野菜や豚肉、なべ用のラーメンなどを入れてひなた達も来て一緒に食べた。
量は少ないが、ゆっくりと休みながら先週よりは色々食べている。ぞうすいも少し食べた。ストーマが一つ無くなったら、もう少し食べれる様に成って水分も体に吸収できる様になったら、少しは体力も肉も付いて来るだろう。
 そうなる様に祈ろう。

 8時に病院に戻り、また点滴を付けたが今日は帰宅してずっと起きていた様で疲れも有るのだろう、消灯の9時には薬も飲んですぐに眠りに着いた。
早ければ、検査結果が良ければ12月の2週目ぐらいにはストーマの再手術の予定だ。それまでに少しでも体力を戻して欲しい。

2011年11月26日土曜日

明日は一時帰宅

 練習を終えて病院に来ると夕食を食べている。小ごはんだが全部食べている。おかずはイカの煮物などは残した。申し訳ないけど僕でもあんまり食欲がわかないメニューだ。それでもご飯もデザートも全部食べた。

 今日はシスプラチンも5F-Uも無い。栄養剤だけだ。シャワーもして頭も洗っていつもより表情も明るい。先週の土曜よりは少し体調も良さそうだ。
8時過ぎに薬を飲んで杏仁豆腐のフルーツも食べた。まだ少し吐き気は有るようだが美味しそうに食べていた。

 明日はまた日曜の一時帰宅の予定。
家で夕食は一緒に、少しでも食べてくれたら嬉しい。

2011年11月24日木曜日

わがまま言わずに。。。

今日も病院の食事は余り食べていない。美味しくないし吐き気も少し有るようなので仕方ないが、母親にはあれ、これ欲しいとわがままを言っているようだ。
さすがに今日は母親も好き勝手ばかりじゃアカン!と怒ったらしいけどね。
本人も解っているだろうが、少しは努力して欲しい。

 今日も水分補給用の点滴が流れている。お蔭で顔の表情は少し柔らかい。
シスプラチンの投与が始まると気持ちが悪くなってくるらしい。ネットで色々調べてももっとひどい人も居るようだから、まだかなりましな方だろう。
それも明日で一旦終わりだ。5F-Uが土曜まで続いてその後は抗がん治療はしばらくお休みだ。

 小腸を戻す手術までしっかり体力を着けて欲しい。

2011年11月23日水曜日

今日はお風呂

 今日はお風呂にも入ってストーマも替えてもらって顔立ちもすっきりしている。
小腸のストーマには吸収出来ない水分が沢山出てしまうので、脱水症状に成らない様にと、今日はまた点滴が一つ増えていた。おしっこがその分沢山出てしまうが、腎臓から体内には吸収されるからしないよりはずっといいだろう。
 これだけ痩せてしまうと、体の水分が少なく成るともう表情にも解るし、手足も・・・。
 今日はそのお蔭か少し表情も柔らかい。
小腸のストーマが無くなって小腸自体がちゃんと機能してくれたら、少しは肉も付いてくるだろうか。

 7時前に来たが、眠いのか半分寝ていた。
いつもは寝る前にも何か食べるけど、昨日も今日も食べない。少しジュースを飲んだだけだ。また寝る前に食べると、後で出て来る便がストーマの出口の中で詰まってしまって洩れてしまう事が有るので、余計に食べるのを考えてしまう様だ。
何度もそんな事に成っているし、確かに寝る前には食べない方がいいかもしれない。
 今日も消灯の9時にはテレビを消して眠ろうとしている。
今週の抗がん治療もあと3日。先を信じよう。

2011年11月22日火曜日

あと四日。

 今日も余り食欲は無さそうだ。味気ない病院の食事もその気にには成れないようだ。
代わりに肉まんや夕方にはたこ焼きを4個食べたらしい。
水分は沢山取っているから大丈夫か・・・。
この治療では吐き気も少し有るようで、食べたい物も飲みたい物も限られてくるようだ。

 夜に来てから寝るまでに、いつも何か食べるんだけど今日は何も食べなかった。
ちょっと心配だが、食べれる状況に成らないなら仕方が無い。
無理に食べても後で辛く成るだけ。
もうあと4日だ。もう少し頑張れ。

2011年11月21日月曜日

わかない食欲

 今日からシスプラチン+5F-Uの治療がまた始まった。
やはり食欲がわかないようだ。
食事も余り食べて無いらしい。
夜に来ると携帯で遊んでいた。しばらくして小さなフルーツパックを一つ食べた。
水分は沢山採っている。
小腸から出てくる便というか、ほとんど水分だけど半日で貯蔵用の袋に半分以上溜まってしまう。
この少しでも腸が吸収してくれたら、少しは体力や肉にはなっていくんだろうけど。。。

 予定は今週一杯までだ。それから先はしばらく抗がん治療はお休み。
薬の影響を抜いて良ければ小腸のストーマを閉じる計画だ。
予定通り進むように祈ろう。

2011年11月20日日曜日

シスプラチン、もう1週間。。。

 今日は1週間振りの帰宅。最近はずっとゲームに熱中している。
夕方、試合から帰るとベットに寝転がってゲームをしていた。
お昼には母親の焼き飯を食べた。時間が遅かった様で、まだ空腹感も無いのか、夕飯の焼肉も余り食べたがらない。
7時前から少し食べたが、しばらくベットで休んでいた。

 今に成って抗がん剤のシスプラチンの副作用が出て来ているようだ。
4週間続けた5F-Uとの治療も、一旦今日で終わりと思っていたが、また明日からやるらしい。今晩、雄一がそんな話を看護婦さんから聞いた、と言う。
先日、先生と話したところでは12月の半ばには小腸を戻す手術の段取りで、と言う話だった。
 手術は抗がん治療を止めてから一月近く、最短でも2週間以上は開けたいと言っていたから、今週で終わりかな、と思っていた。

 雄一は吐き気やだるさが出て来ているし、もうやりたくないと言う。
家では少しでも体力を、と思ったのか家の階段を何度か上り下りしたようだ。けれど病院に戻って駐車場で車を降りる時に、ちょっとふらついて転んでしまった。
幸い、ヒザを少しすりむいただけの様で大事に成らず良かったけれど、雄一も思うように動けず辛いだろう。

 病室に着くと日曜なのに慌ただしい。先生も出勤していてもう9時も廻っているのにこれから手術らしい。本当に病院は大変だ。
その忙しい中にすりむいたヒザの手当もしてもらい、不安がる雄一の気持ちの整理も着けて上げたかったので、聞いてみた。
 やはりもう1週間続けるらしい。少しでも効果の有る内に続けて最短で手術をしたいと言う。早くて12月13日頃。

 雄一はもうその1週間がイヤで仕方が無い。先生も手術の日程まで伝えてそれでやるから、もう少し頑張ろ!と言ってくれてる。しぶしぶイヤな顔をしながらうなずいた。僕ももうあんまり辛い思いはさせたくないが・・・・可哀想だけどもう少し頑張って欲しい。ゲームでも何でもいいから紛らわせて過ごせば1週間なんてすぐだぞ。。。
 雄一にとって、先が見えない辛い日々が続く。僕達の辛さなんてささいな事だ。少しでも力に成ってやりたい。

2011年11月18日金曜日

てり焼きとチーズバーガー

 今日も表情は明るい。
昨夜もストーマから少し漏れたようだ。
量もかなり出る。その量を見ているとこれでは体には水分も栄養も中々取り込めないなあ・・・と感じる。

 7時頃に来たが、6時過ぎにご飯を食べて少し残したらしい。
けれどもお腹が空いたと言うので、1Fのコンビニで、てり焼きとチーズバーガーを買って来た。
チンしててり焼きを食べ始めたが、チーズバーガーも半分食べるか?と聞くと、食べたい、と言うのでそれも後で食べ始める。
 でもさすがに最後には詰まって来た様だ。
僕なら2つも食べれないね。それも夕食の少し後に。
食べる元気が出て来たので、嬉しいし少し安心だ。

 もう一つの大腸のストーマは半年後かなあ?と聞くが、それは治療の結果次第だよ。
抗がん治療出来ない間も自分の免疫のキラー細胞に、がん細胞を殺せと頭の中でイメージして集中して願いを込めれば、必ず効果は有るよ。
と話した。
 以前はこんな事言っても聞いていなかったが、少しは聞く耳も持つようになった。
 何よりも雄一の強い信じる気持ちが大事だ。

2011年11月17日木曜日

銀だこのたこ焼き6個

 今日は調子も少し良さそうだ。
夕食は少し残したらしいが、その前に銀だこのたこ焼きを6個も食べたらしい。
6個と言ったら、ほとんど全部じゃないの!
さぞ美味しかっただろうね。

 好きな物は食べるが、食べるだけ小腸のストーマに出てくるし、すぐに溜まるし詰まったりするので、他は余り食べたがらない。
助けてもらったストーマなんだけどね。

 今夜は気持ちも少し楽になったのか、ずっと真剣にゲームをしている。あんなのに一生懸命になるのは僕には余り理解できないけど、気持ちがまぎれてくれるならそれで良い。
 気持ちが前向きになってくれたから、僕らも嬉しい。

2011年11月16日水曜日

睡眠不足?

 昨夜はこれからの治療の進め方も先生と相談し雄一も気持ちの区切りが着いた。
夜、帰る頃にはテレビも消してもう眠ろうとしていたが、昨夜はほとんど眠れなかったようだ。
 雄一も気持ちの区切りは着いたものの、不安も沢山有るだろう。
でも、もう賭けるしか無いからね。

 お陰で、朝食を食べてからお昼近くまで眠っていたそうだ。今は眠れる時に眠ればいい。食事もそれなりに食べている。
 
 先生は早速、病院のガバナンスに小腸のストーマを取る事を図ってくれて了解をもらってくれた。後はこの4クール目が終わって腸の検査を何度かしてOKが出たら、GOに成る。
抗がん治療後、普通は1月ぐらい空けるそうだが、そんなに余裕も無い。
順調に検査が終われば、12月半ばぐらいには手術になるかもしれない。

 今晩は良く眠っている。お~い、余り今寝ると、また夜寝れなく成るぞ。。。

2011年11月15日火曜日

大きな賭け


このところ元気も食欲も無い。
昨日も本当に元気が無かった。
食事も少し、食べても栄養に成らない・・・そんな事を母親にはグチっている。

「おまえ、母さん泣かすなよ」
気持ちでは解っているようだが、態度には出て来ない。
相当ストーマには参っているようだ。
このままでは食べても食べても太れそうも無い。
短い腸では水分も充分に体内に吸収出来ない。

雄一と「小腸のストーマを閉じるのは出来るかも知れないが、それは抗がん治療に2ヶ月ぐらいは穴が開くことになるし、成功してもこれは大きな賭けだぞ」
と話していた。本人は覚悟が有るのか・・・。
今週で治療は4クール目で、これで一旦終わり。次の治療の方法も、太らない事も、ストーマの事も話したかったので、昨夜に先生にアポをお願いしていた。

昨日、子供の頃の話や色々していたので、今晩来ると昨日よりは少しましなような・・。
クダが出ていた所の皮がめくれて、それがストーマに当たって子供の様に痛がっている。ホントの痛みは本人しか解らないけど、こんな事我慢出来ないのかなあ。

その頃先生も来てくれて手当てしてくれたので、納得していた。
その後に先生と雄一のこれからの治療の進め方で色々話をした。
先生も事情は良く理解されていて、僕の考えていた事と同じ事を考えてくれていたようだ。

病院の倫理では人口肛門は6ヶ月後に戻すのが基準だそうだ。それ以前に戻すためには病院での審査みたいな会議が有って、それで判断されるらしい。
3ヶ月でも、と可能性としてはある。
ただ、腸がまだ完全でないだろうし、癒着も6ヶ月ぐらいしないと戻らないそうだ。ストーマから先の腸が大丈夫なのか、の検査も何回か必要。
ただ、まだ若いし戻す事が出来ればTS-1の経口剤も飲めるしそうなれば外来でも診療できる可能性がある。

もし可能なら雄一の負担も少なくなる。大腸側のストーマは残るが、元気なら外出も出来るだろう。
治療の進め方も選択肢が広がる。
2ヶ月近くは抗がん治療が出来ない大きなリスクはあるが、それに賭けようと話を決めた。病院の審査や検査でOKが条件だけどね。

すぐに同じように雄一にも話をした。
大きなリスクが有るのももう理解している。
話を聞いてすっきりしたようで、表情も明るくなった。
ひなたとお姉ちゃんが来てくれていて、大門で買って来てくれたイチゴとパインの大福を美味しそうに食べている。気持ちもけじめが着いたようだ。

出来るとして、それは大きな賭けだけど、可能性を信じよう。
絶対大丈夫だ!

2011年11月14日月曜日

辛いジレンマ。

 昨日は自宅への一時帰宅。
先日から少し元気が無く、気持ちにも表情にも明るさが無い。
抗がん治療での予想された大きな副作用も無く、それなりに食べていると思うが中々、身について来ない。むしろやせて来ている。
小腸からのストーマを着けているので、食べた栄養が吸収されないのか、それとも病原に食われてしまっているのか。。。

 小腸のストーマには食べると頻繁に出てくるので、その対応が大変。溜まる前に流さないといけないし、溜まると洩れてくる事もある。
それが、一番重荷になっている。
病室では排出用に袋へ流す様にしているのでまだいいが、外出ではそうは行かない。食事に出ても何度もトイレに行く。

 雄一はそんな事が重荷、負担になって前向きさが無くなって来ている。
何とかしてやりたいが、小腸を戻す手術をすると1,2ヶ月は抗がん治療が出来ない。先生も悩むところだろうが、やはり今は治療を優先するしかないのか。。。
 大好きな母親のカレーも余り食べれなかった。

 強い気持ちを持て、雄一。

2011年11月12日土曜日

まだまだ見えないその先。。

 明日は自宅に一時帰宅の予定だ。先週と同じようにお昼前に帰る予定。
けれど、このクール3週目も終わってこのところ少し元気が無い。
体もだるそうだ。これは副作用の影響だろうか。。。多分。

 もう2か月近くの入院に成る。点滴はリザーバーから楽になったとは言えやはり毎日は辛いだろう。
夜、津リーグの会合が終わって再度寄って、少し話していると、やはり小腸のストーマを早く外したい、と言う。
頻繁に出るし、溜まるし、点滴は続くし、やはりこれは辛い。

 けどね、今戻すわけには行かない。それをするのなら肝心の治療がまた2月近くは先延ばしに成ってしまうだろう。
先生とも良く相談して効果を見ながらそのタイミングを探さないといけない。これはとても難しい話だ。本人も理解しているんだけどね。。。
 早く治療の効果が出て欲しい。

2011年11月11日金曜日

少し元気なし。。

 今夜は少し元気が無い。
夕食も少し残したらしい。でもその前にはバガーを食べたようだけど。
寝転んでサッカーを見ている。

 明日のお昼で3クール目が終わる。今度の日曜は帰れるだろうか?
まだ無理は出来ない。
8時過ぎに「何かいらないのか?」と聞くと
「アイスが食べたい」と言う。
コンビニに行って雪見大福を買って来ると美味しそうに食べていた。


 明日、調子が良ければ日曜にでも帰れるようにしようか。。

2011年11月9日水曜日

生かされる喜び。。有り難うの気持ち。

  雄一は昨日は体がだるいのかあまり元気も無かった。今になって少し副作用かな?でももうこの治療は3週間目だし、それならかなり少ない方だろう。
今晩、夕食の時間に寄ると平常食を全部平らげていた。大きな野菜ぎょーざもおまけに。
先生も来てくれて「これだけ食べれれば、もう何でも大丈夫だね。無茶だけしなければ」と言ってくれた。
化学療法だけでは、病原が無くなるとも思えないが、病気と共存できるまで。。手術できるまで小さくなってくれたら。。。と願う。

今朝は仕事も一段落しているし、朝いつもの様に起きて五条へ行って来た。
幼いときからの僕の気持ちのより所、本院へ。
今日もお百度参りをやりきるつもりで来た。今日は9時過ぎから10時半頃まで百回、お願いしながら歩き続けた。これで少し気持ちも楽になる。
先月は9月末だったから一月は越えてしまった。
必ず月に一度は!と決めたからまた来月、12月に来よう。

お百度を参っている間、本堂では祈願のお祈りをしている。小さい時に母親やおばあちゃんが挙げていたお経が聞こえて来る。
僕はお経は挙げれないけど、信じる事は出来る。まあ勝手な考え方だけど、信じる者は形はどうあれ気持ちは救われる。これは間違いが無い。

そのお百度の間にご祈祷のお祈りが終わって、そのお坊さんの説法が聞こえてきた。しばらくしてお百度を止めてその話を聞いていた。
すると。。。

「自分が辛くて不幸だと思うのは、それはとても大事な事を忘れているからです。生かされているという観点に立てば、朝起きて目覚めがあるのはそれは素晴らしい事で、感謝すべき事です。朝、目覚めない人もいるのです。。。ありがとうの気持ちを忘れないように」

今更ながら当たり前の事で、改めてこんな場で聞くと、今こうして居れる事が有り難く感じる。なぜかぐっと来てしまった。
お百度を終えてお祈願をお願いして、本院を後にした。
一つ、これも自分の心の中の区切りだ。また来月来よう。今度はもう少し早く来て祈願や説法も聞いてみようか。

その帰り、おじいちゃんの施設へ寄って来た。
一月振りの親父は以前に増して元気になっている。
腕を上げるリハビリも以前は軽い紙の棒だけだったが、今日は0.5キロの重りも着いている。
車椅子に座って足を伸ばしたり、上げたり、少しの時間だけどそれなりに体や手足を動かしている。やっぱり人間は止まったらダメだね。動かないと。

食事も流動食だけど、2つのお皿とデザートなんかも全部食べきっている。もうお皿には無いのに、何度もスポーンですくおうとしていた。
一時は心配な時期も有ったが、88歳で凄い回復振りだ。
このタフさは雄一にも見習って欲しい。

雄一も良く食べるように成ったが、中々肉が着かない。
この治療は3週目だが、体重1キロ減っている。抗がん剤の副作用で腎臓への影響があるのか、体内の水分が少ないのか。
昨日から先生にもお願いしてその為の点滴も一つ増えている。
体も動かして体力も付けて欲しい。

気持ちを込めて。

 昨夜は看護婦さんが頻繁に夜中も出入りする。
ただ、普段と変らないのかもしれない。けれど昨夜はその都度意識が目覚めて起きてしまう。特に4時頃からは意識半分の状態しか寝つけなかった。

 看護婦さんのその動きや気遣いが違うのかもしれない。ぐっすり眠りたい。
雄一はそれなりに眠っているようだ。
もう付き添いは必要ないかもしれないが、あの痩せた体で夜中に立って点滴や袋をつけながらトイレに行くのは可哀想・・・。とは思うが、トイレだから何にも手伝いは出来ないけどね。出来る限り一緒に居てやりたい。
 
 こんな状態になっても雄一はあれこれ言われる事を嫌がる。
だから特にああしろ、こうしろとは言わない様にしているが、素直に受け入れて頑張って欲しい。
同じ薬を飲むのもいやいや飲むのと、何とか気持ちを入れて願って飲むのと効果は一緒だろうか?僕は気持ちの分は違うと思うんだけどね。

2011年11月7日月曜日

今日から平常食も。。

 今日か常食に変わった様だが、病人には全部食べるには難しいようだ。特に小さくなってしまった胃袋には。
それでも間にはから揚げや焼き鳥を食べたらしい。
焼き鳥? そんなん食べていいのか?

 いつも思うがこんなに成っても目先の好きな事だけだ。
それしか無いから仕方無いのかも知れない。
でもねえ・・・
もう大人なんだから、もう少し何が良いのか考えてほしい。
テレビとマンガとゲームだけだ。時間は一杯有るのに。
仕方ないのか。。。

 夜食らしき物は無かったので1Fのコンビニで照り焼きバーガーを買って来てチンしてやると美味しそうに食べている。
「俺が望むのはお前が目標を持って前向きに取り組む事なんだよ」
と言ったらうなずいてはいた。
目標をしっかり持って欲しい。

2011年11月5日土曜日

自分で目標を持て!

 今日で抗がん治療2週間目が終わった。昨日のCTでは少し効果が出ている、と言う事だったが、まだまだ始まったばかり。解らない。
夜の食事も大体食べた。全がゆの食事と言っても普通の家で食べる食事の半分ぐらいかな。
「デザートのグレープフルーツは酸っぱいからいやや」と言う。
「アホ!この酸っぱいのが病気にええんやないか!いい加減に好き嫌いは無くさんと 直らへんぞ!」

まるで子供の様で、こんな状態になってもまだ目先の事しか考えてないのか。。。僕としては現実を受け入れて、何をすればいいのか良く考えれば解ると思うんだけどね。
もう余り小言は言わないが、自分でしっかり目標を持って欲しい。
少しでもヤル気につながる事だったら何でもやりたい。

その後は自分で納得したのか、しばらくしてから全部食べていた。何だ、食べれるんだ。
テレビを見ながら少しお腹も空いて
「アイスクリームが食べたい」と言う。
「そんなもん、もう動けるんだから自分で1Fのコンビニに買いに行ってこい」
と言ったら、行くのが面倒なような。。。
「動かないと、筋肉もつかないぞ、なら一緒に行こう」

そう言うと起き上がって着いて来た。
戻って来て雪見大福を美味しそうに食べている。
もっと最初から自分で動いてほしいなあ。

明日は点滴も外してもらって入院以来、初めて家に一時帰宅の予定だ。
お昼前から8時頃まで許可ももらった。
新たに気分も入れ替えて目標を持って欲しい。
明日は一緒にご飯を食べよう。

2011年11月4日金曜日

抗がん治療の効果

 今日はCTを撮った。
夜に来て話を聞くと抗がん治療の効果か、少しがんが小さく成っているらしい。
見比べた訳でも無いので、差異は解らないが雄一本人にもその様に言ってくれたようだ。
 それが本当なら、本当に嬉しい。

 しばらく病室にいると、先生がおられて同じように病室で話しをしてくれた。
食べれる様になったのも、そのお陰で通りやすくなったのかも知れない。
食事も今は全がゆだけど、もう少し様子を見て良ければ通常食に換えてもいい。
しばらくこの治療を続けて、今は副作用も少ないようなので、次の治療はパターンを増やしたり調整してもいい。本当に良かったね! と。

 言葉だけなので真相は解らないが、あの先生の笑顔は本物だろう。
嬉しいけれど、まだまだ序の口だ。
これからの治療も効果を続けれるように祈ろう。
早く2つのストーマも外してやりたいが、それまでにはもっともっと時間がかかる。ゴールはまだはるか先。負けるな!

2011年11月3日木曜日

今日はサーモン。

 今日も夜来ると元気にしている。それらしき副作用が出てこないのが有りがたい。全がゆの食事も食べているし、今日は焼き魚も出て食べたらしい。
焼き魚がいいのなら、魚のお造りやお寿司はいいのかなあ・・・。

 冷蔵庫の中には夜食も入ってないので、病院から歩いてジャスコの食品売り場まで行って来た。
売り場を見ていると美味しそうな食材が沢山並んでいる。
出来るだけ柔らかくて消化も良い物をと、探すとそんなには見当たらない。

 もう8時前だったし半額の食材もあってその中にサーモンの小さな一口サイズのお寿司が合った。一人暮らしの老人向けのメニューだろうか。
僕も食べたくなって、それとチョコのお菓子とフレークと柔らかいアップルパイを買って来た。

 雄一はやはりそのすしを食べたいという。
でもご飯はまだ心配だからネタだけ食べさせた。おしょう油のかけた久し振りのサーモン、美味しそうに食べていた。
ご飯はなしなので、アップルパイを一つ。
 今夜はこれぐらいで良いよね。雄一も満足したかな。
 早くお寿司を丸ごと食べれるように成れ。

2011年11月2日水曜日

友達の出張カット。

 今日も特に副作用は出ていない。
今日からの全がゆもちゃんと食べているようだ。
ストーマに出てくる便の色もいい。
ちょっと良く成って来たんだろうか?

 今日はお姉とひなたも来てくれていた。
今夜は後で友達がカットをしに来てくれるらしい。
お姉ちゃんも美容師だし、お姉ちゃんでもいいんだけど、その友達は小さい時からの野球友達だし、今は両親のお店を手伝っている。

 8時頃に今から行くぞ、と電話が有ってすぐに来てくれた。
病院には各階に患者用のお風呂とシャワールームが有って、看護婦さんに頼むとマットも用意してくれた。
周りに新聞紙も引いて、今二人で色々話ししながらカットをしてもらっている。
こんな友達って本当に大事だね。

 雄一も沢山の人に励ましてもらっている。
人の気持ちの有り難さを解ってくれるだろう。
早く元気になってお礼に行こう、と昨日はそんな話をしていた。
抗がん治療は4週間続く。そしてその後一週間は治療を空けてまた次のサイクルが始まる。
 その一週間の間に少しの時間だろうけど、外出出来る体力を付けて勤務する病院の皆には挨拶に行こう、と昨夜雄一と話していた。
そう成れるように頑張って欲しい。

2011年11月1日火曜日

たこ焼き解禁!

昨日は食べたいたこ焼きを食べさせる事が出来なかったので、昨夜のうちにたこ焼き機を用意した。
まだ先生の許可は出ていないが、小さなお好みは食べているし、タコなしなら大丈夫だろう・・・かな。
面倒くさそうな母親だったけど、今日そのたこ焼きを焼いてくれた。

夜、病院に来るともうお昼に何個か食べたらしい。さすがにタコは小さく切り刻んで入れてくれたようだ。今日は先生も居たので、

「たこ焼き、食べても良いですよね?」
「タコ、小さく切ってくれたら」

「コロッケやフライは?」
「明日から全がゆにするので、それ食べれるようになって問題なければ許可しましょう」

この事を雄一に伝えると、とても喜んでいる。まあ、今は食べる楽しみしかないから仕方が無いけど僕的には、もう少し色んな事をして目標を持ってほしいなあ、と思う。
たこ焼きのOKが出たので、冷蔵庫に入れていた残りのたこ焼き4個を食堂のレンジでチンして用意してやった。ソースは溶けて流れているので物足りないだろうけど、これで元気が出てくれたら嬉しい。
小さな細切れのタコが入ったたこ焼きを美味しそうに食べていた。

この後、今日はお姉ちゃんの誕生日なので、近くのジャスコへ歩いてプレゼントを買いに行って、雄一の夜食のケーキやサンドを買ってレジに並ぶと、何これ?ATMみたいな物が並んでいる。
良く見ると買い物の自動支払機のようだ。皆、マイバックをかけてカードや現金で払っている。
へえ~、いつからこんなんに成ったんだろう。
こんなレジにはまあ並んだ事はほとんど無いし、全く知らなかった。進歩なのかは解らないが、世の中は変わって来ている。

食品売り場を歩くと、造りや、お肉や、惣菜や食べさせてやりたい物が一杯並んでいるね。
少しずつ食べれるように、回復するように信じよう!

マヨネーズをかけたたこ焼き