今回の抗がん治療はタキソールの週1回の投与を4クール。その間に他の治療が出来ないか、ずっと考えていた。
その他の点滴の間を調整すれば、外出も出来る。今の病院で出来ない治療も外来なら出来るかも知れない。
以前からそんな事を考えていて、これからの治療も含めて先生に話してみようと思っていた。
今日、夜7時前に病院に来て詰所を訪ねると先生がおられて、希望や思いを話した。
1.温熱療法の可能性。
色々調べるとガン細胞は43℃で死滅するらしい。それを狙って電子レンジのような要領でお腹の中の患部を温める治療らしい。完治させる治療では無く、抗がん治療との併用が特に効果的だとある。患者にとっても暖かいお風呂に入る様な感じで負担の無く暖かくなって気持ちもいいらしい。
大阪や名古屋へ行けば治療する病院もある。先生も「今までの治療や症状をまとめておくので、まず相談して来て下さい。」と言ってくれた。
2.腸の復活をさぐる治療。
今回の検査ではストーマから先の腸が動いていない、機能が全く確認できないのが手術を止めた一つの要因だ。腸の先へ液を流したり刺激したりする治療もストーマの出口から逆にクダを先の腸へ入れれたらそれも出来る可能性がある。
ガンの影響で腸も難しいかも解らないが、わずかな望みをつなぎたい。
これもストーマの器具メーカーを今、相談しているのでやってみる様にする、と言ってくれた。
3.十二指腸のステント。
胃の出口から十二指腸の辺り、ガンの影響で狭くなって来ている。これが大きくなってしまうと、食べても流れず食べれなくなって、バイパス手術が必要になる。
今、ステントと言うのが有って狭くなった血管などの中にそれを入れて広げる事が出来る。カテーテルで入れてセットしてくる方法で十二指腸も同様に口から入れれば出来るらしい。今年から保険も適用になった。この病院でも出来るのでこちらも手遅れになる前に予定を入れてもらうようにお願いした。
他にも、色んな事、精神的なケアも、・・今日は全部話して僕なりにも少し整理できたし希望も湧いてくる。先生にも素人考えをそのまま話したが、気持ち良く対応してくれて「また、有ればいつでも言って下さい。」と言ってくれる。有り難い。
その後、雄一にも同じ様に話した。もう何も隠す事は無い。
昨夜は落ち着いてはいたが、今の状況で自分なりに先を理解していているのだろう。
色々話しかけてみるが、前向きな返事は帰ってこない。
9時に消灯して、自宅へ戻って夕食を食べていたが、どうも気になる。。。
また10時過ぎには病院に戻った。
子供の頃の話や雄一の名前の由来や・・・色々話した。こんな時に聞きたくない話、興味のない話かも知れない。時々嫌な様な顔をして、本当に嫌なのか、悲しいの
か、思い詰めているのか僕には良く解らなかった。
中々、言葉で気持ちを伝えられない、それが今の雄一だ。
何とか皆の気持ちを伝えて、受け入れて前向きになって欲しい。それが今は一番の願いだ。
今日はひなたの誕生日。もう10歳になる。雄一は10月末だったので、その時にひなたは母親と一緒に病院に来て買って来たマグカップをプレゼントしてくれた。
あの時はちゃんと「ありがとう」と言えた。
昨夜、その話をして「今度はひなたにプレゼントしてやれよ。」と言ったら、今日は母親に、ひなたのプレゼントを買って来て、と頼んでいた。
ありがとう、が素直に言える様になったらもっと気持ちも楽になる。
雄一は一人じゃないぞ。
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