2013年2月7日木曜日

退屈すぎる病院

 昨夜は2時間おきぐらいにトイレに行く。11時前には眠りかけたけど、それが12時頃から朝まで続く。
本人も良く眠れないだろう。それでも立ち上がるのを少し手助けすると、フラフラしながらも自分でトイレに点滴棒を引きずって入る。

 朝には少し吐いたが、お昼前には吐きとめの点滴も流し、それ以降は吐いていない。
栄養剤、生理食塩水と続き、輸血パックが2時過ぎに届いて輸血も始まった。200mlのパックだけども、今日は特に流れるのが遅い。2時間経ってもまだ半分ぐらい。リザーバーのポートの状態も影響している様だ。その針も今週で3週間目になるので、もう交換の時期には来ている。

 絶食でお茶やジュースを少しずつ飲んでいる。
「もう、早く退院したい」と言うが、ストーマの便は食べていないから胃液だけだと思うが、緑では無くまだ黒い。少しでもこれが良くならないとね。。。

「だるい、だるい、しんどい。。」を連発するが、今はどうしようも無し。
「今は文句言わんと、おとなしくするだけ。」

 人間の血液の量は体重の約8%らしい。その内の1/3が無くなると危険な状態になる。
雄一は今は44キロも無いだろう。その8%とすると約3.5Lぐらい。その1/3は1.2Lぐらい。
 今日の輸血6回目。200mlが6回で1.2Lとなる。
この半月ぐらいで、その危険な量の1/3を輸血した事になる。
貴重な献血をしてもらった人達に感謝しないと。

 少し動ける様になってあっちこっち体勢を変えたり、イスに座ったり、簡易ベットに寝て見たり、狭い病室の中でフラフラと動き回る。とにかく退屈。。。
それは僕も同じで、朝は1Fのコンビニ。昨夜の夜もコンビニの残っていたスパゲティ。昼食は本当に美味しくもない、病院の食堂のランチ。明日は絶対食べたくないね。
 それは贅沢だと思うけど、付き添いも本当に退屈だ。これでは健人も調子をくずしてしまう。

 でも、僕は幸運にも、と言うか仕事を早期で退職できたから、今こんな事が出来ている。ずっと雄一のそばに居る事が出来る。でもこれが、30代40代の働き盛りの人だったら、同じ様にはとても出来ないだろう。
 だから、今有るのは辛い事だけど、その中でも本当に幸運な事だと思わないといけない、そう思っている。

 だから出来る事は全部やる。間違っていないと思う。
でもね、今夜はちょっと美味しい物を食べて、可愛いモモと運動がてら散歩して、一緒に寝たいなあ。

2013年2月6日水曜日

緊急入院。。

 昨夜の2時頃にも薬を飲んでから嘔吐する。
そして明け方にもベットで嘔吐して服も汚してしまった。薬やジュースなどの水分を飲んだだけで、しばらくすると吐き気が出てくるようだ。これでは薬も消化されない。

 着替えさせるのも、疲れて自力で起き上がれないので本当に大変。。。
気になりながら用事に出かけて、薬局の開くのを待って尿瓶を買って来た。嫌がるだろうけど、立ち上がるのも大変なんんだから。

 家に戻ると心配そうに母親が、また嘔吐したようで雄一にも
「病院にいこうか? 」
と言っている。昨日も聞いたけど、
「行ったら入院やから嫌だ・・」と言う。

 けれど、さすがに今日は首を縦に振った。
すぐに準備をして、病院にも連絡した。幸い主治医の先生も居られて「来て下さい。と言う。
ところが、ベットから出るのも立ち上がれない。動けない。抱えようとしても腕も体も無力状態なので、背負う事も出来ない。母親と二人で何度か試したが、痩せ切った体でも44キロぐらいは有る。点滴ポンプも持たなければならないし、とても無理だった。

 仕方無く119番に電話した。10分もせぬ内にサイレンが聞こえてくる。3人の隊員さん達が手際よく運んでくれた。
 救急車とほぼ同時に僕も病院に着いた。家を出る前も救急車の中でも吐いて、着替えた服は濡れたまま。仕方が無い。処置室に入るとすぐに先生も来てくれた。雄一の表情は血の気も引いて唇も色が無い。
 
 やはりすぐに入院となって、また元の病室に戻って来た。
今日の病院の駐車場はどこも満車。しばらく待たされたし、病室も満室状態。今、雄一は動けない状態なので、先生達がベットを調整してくれて個室を空けてくれたようだ。本当に助かる。
 僕らはまだ付いている、そう思う。

 血液検査の結果はやはり極度の貧血と脱水状態。まず吐き気止め点滴。生食、2時頃には輸血用の血液も届いて200mlの輸血、そして栄養剤。
ジュースやお茶を飲んでもまだ吐いてしまうが、今朝がたよりは大分良くなったようだ。
最初は仕方無く尿瓶でトイレを済ませたが、それからは自分でトイレに行っている。手助けは必要だけど。

 自宅では生理食塩水や栄養剤は点滴でも出来るが、吐き気が続くと薬も効果ないし胃液も吐き出して、点滴をしていても脱水状態になる。特に雄一はストーマを着けているので腸が短いし吸収できない。自宅で出来る医療行為は現状が限度の様で、今回は自宅での療養にはちょっと限界を感じた。
 自宅でも吐き気止めやその他の栄養剤、ビタミン剤などを点滴出来れば、いいんだろうけど、先生は「それ以上は看護師の免状がいるようです」と言う。

 今日は当然絶食。好きな物を食べさせてやりたいので、何とか工夫して食べさせてやろう、としているが、本当は調子の悪い時は絶食が一番だろう。多分しばらくは今回は絶食かな。

 輸血もビタミン栄養剤も入れて、少し落ち着いている。表情も柔らかくなった。
今夜は1年振りに病室で付き添いのお泊り。折りたたみの簡易ベットを借りたが、どこでも寝れる僕には上等すぎるぐらい。
 多分、すぐに熟睡して役には立たないだろうけど。



2013年2月5日火曜日

高い低反発まくら

 今朝、まだ暗い内にトイレに入る大きな音が聞こえる。すぐ起きて様子を聞きに行くと
「だいじょうぶ・・・」とは言う。歩くのも今は辛いと思うが、一旦トイレに入ると中々出て来ない。
暫らくしてベッドに戻ったが、後で聞くと、その時に後ろに転んだそうだ。どうも大きな音はドアに倒れ込んだ時のぶつけた音の様だ。体は何とも無いようだが、あの細い体で転ぶと骨折が心配に成って来る。

 昨夜から吐き気も無く良かったようだが、それからまた調子が崩れて来る。強いだるさでずっと寝ている。ジュースやアミノバイタルのゼリーぐらいで、食べてはいないけど、ストーマには黒い便が溜まる。また出血が少し続いているのか。。。
 お昼も食べれず、首が痛いと言いながら、色々向きを変えて寝ている。
何かいいまくらを探して来よう。

 2時半頃からは名古屋の病院へ僕だけで走った。4時頃には5種免疫療法の培養したリンパ球が届く。アイスボックスに保冷剤を入れて名古屋のスパイラルタワーには渋滞も無く4時前に着いた。
その培養したリンパ球は、まだ病院には届いておらず、しばらく待つ。そして時間通りに4時には届いた。
熊本からだから、昨夜に出せば陸送で名古屋にはお昼頃に着く。それから各営業所に入って配達に成るからこの時間だ。
 この治療も後1回、2週間後で終わりと成る。高い治療費だし何とか少しでも効果は出て欲しいけど、今の雄一の体調を見ると、とてもその様には思えない。
 
 今、体の中ではどんな事が起っているのか?神様でも解らないのだろうか?
腫瘍が崩壊すると、出血も有る。その症状が一気に強く出ると重篤な症状に陥るらしい。
良い方に解釈すると、腫瘍が崩壊しているのか?
 先週にその事をこっそり先生に聞いたら、首を横に振っていた。
今週木曜には三重中央での検査も有るので、そこである程度の評価は出来るだろう。
何とか期待したい。

 家に帰ってすぐに点滴ラインを外し、免疫治療の点滴に入れ替える。リザーバーの流れが良かったのか、今日は200ccぐらい50分ぐらいで流れた。
雄一はずっと寝たままだった。
 
 この後に福祉の医療機器のショップに問い合わせると、低反発のまくらが有ると言う。
営業が7時までというので、すぐに走って、そのまくらを買って来た。いい値段もする。普通だったら絶対買わない。
 でも、そのショップに行くと、先日ベットの搬入に来てくれた、とっても可愛い、頭のよさそうな子がそこで応対してくれて
 「私も使ってます。」と丁寧に説明してくれる。確かにこの低反発まくらは気持ちよさそうだ。

 早速雄一のベットにもカバーを着けて置いてやった。頭や首が落ちつく感じで、少しは楽な様だ。
少しでも楽になったり気持ち良ければ、今は何でもいい。揃えてやりたい。

 夕食の時間が過ぎても食欲が無く、トイレに入って戻ると、今度はまた吐き出してしまった。
ジュースぐらいしか入れて無いのに吐き気が出て来る。
頭痛は少し良く成った。というか感じなくなったと言うべきか。。。
 吐き気と出血、早く収まって欲しい。


2013年2月4日月曜日

少し回数が減った嘔吐

 今日は朝方から嘔吐はしていない。相変わらず強いだるさ、脱力感は有るようでベットから降りるのも大変。それでもトイレは自分で起きて行っている。
だるくて食欲もわいて来ない。ベットで寝ている時間が長いので、電動のベットやトゥルースイパーのマットを持ってしても、腰が痛い、首が痛い、頭が痛い・・・と言う。
 何せ、痩せてしまっているので、仕方無いかもしれないが、まくらは何か探して来ようと思っている。

 朝食はアミノバイタルのゼリーだけ。昼食も遅くに降りて食べる、とは言っていたが、動くのが辛い状態なので、ベットに食事を運んだ。
ストーマに出る便は相変わらず黒い。良く成る時も有るが、まだ出血は収まってはいない様だ。
 
 今週木曜には診察の予定だが、この便が続くと心配に成る。それまでに診てもらう事に成るかも知れない。
 それでも今日は、自分で長く伸びた爪を切ろうとしていた。もう年末からずっと言っていたが、
その内に切る、と言ってずっと体調を崩していたから、足も手もかなり伸びている。
副作用の影響で、爪は2重に成ったり段が出来たり、色も黒い。

 体も上手く曲げれないので、僕が切ってやったが、以前に高い爪切り用のニッパーを買って来て有ったので、それを使っても爪が2重に成っているので、足の爪なんかは固くて一度では切れない。僕の爪なら、難なく切れるんだけど。。。
 手足の爪を少しずつ切りそろえて行った。

 夕食は下に降りて来て一緒に食べる。薬を飲んで暫らくしてからゆっくりと。ハンバーグや柔らかい薄切りのお肉やみそ汁、ご飯。すこしずつ食べる。
でも、しばらくしてやっぱり吐き気を模様し、嘔吐してしまう。けど、今日は量もいつもよりは少ない。出血も無い。
 しばらくして落ち着いてから、またご飯を少しずつ食べた。

 一番大変な階段も点滴のセットを後ろで持ってやりながら、ゆっくりと上がって行く。一度休憩して昨日よりは少し足が上るような感じで登って行った。
今夜も今のところは嘔吐していない。
 このまま落ち着いて出血も収まって欲しい。

2013年2月2日土曜日

梅はもうすぐ!

 強いだるさ、吐き気は相変わらず続いている。ストーマの便の色も良く成ったり、黒く成ったり。完全には出血は止まっていないように思う。
 昨日は黒い便が続いていたので、止血剤とアシドレスと言う牛乳の様な内服液をまた飲ませている。その止血剤の効果を上げる為に、その5分ぐらい前に牛乳を50ccほど飲む。

 食前にそれとアルロイドと言う内服液を10ccほど飲む。この食前の飲み薬が吐き気にも影響して来ている。副作用にもそれは書いて有る。
 昨夜も今夜もそれらを飲んだ後にほんの少しの食事を何とかするが、10分もしない内に吐き気をもようし、食べた以上に嘔吐してしまう。そんな事が食事の後に続く。それでも今夜は食べた物と胃液だけだったから、少しは良くなったか。。。

 涙して嘔吐した後、しばらく落ち着いてから、また少し食べる。今日もシチューの半分を残り全部食べた。その後は何とか大丈夫の様だ。中々これでは体力が戻って来ない。
薬や止血剤を飲んでもこの調子なので、中々胃にも腸にも吸収するのは本当に少ないだろう。頭痛薬を飲んでも効かないのは、この事も大きく影響している。だから飲み薬ではどんな効用が有っても中々効果は出にくい。

 とてもだるい、力が入らないと言いながら、昨日も今日も階段を上り下りする。フォローはするが休憩しながらも登る。
 好きなゲームも全然していない。テレビも着いているだけ。ずっとベットの上で、腰や背中の痛いのを寝返りを打ちながら、休んでいる時間が殆どだ。すぐに起き上がれないけど、トイレにも1人で行っている。日に何度も嘔吐しながら、この状態で本当に良く頑張っていると思う。

 今日は本当に暖かかった。野球の練習をしていてもアンダーシャツ2枚で充分なくらいに。
庭に植えた梅の木にはつぼみが何個か出て来ている。梅はもうすぐ咲くだろう。
そして去年も桜は見れた。今年も外に出て桜を見れる様に元気に成って欲しい!!