2024年12月15日日曜日

理学療法士、作業療法士、そして言語聴覚士

 先日の立命館アジア太平洋大学、学長の出口さんの著書は金曜には一気に読みほした。日本史から世界史、古代まで、多くの著書を持つ出口さんに大変興味が沸いて、また一つ本を頼んだよ。今なら読む時間はタップリ有るからね。ちょっと勉強もしてみたく成って来る。

 彼も僕と同じ、理学療法士、作業療法士、そして今は言語聴覚士の先生がいて、それぞれの療法を僕も受けている。それらを受ける患者は一日それらで3時間と決められていて、それ以上の時間は受けれない。後は自主訓練に成る。自主訓練と言っても、療法士さんが事故の無いように認めた範囲でしか出来ないので、そんなに出来る物でも無い。今の僕は自由に歩けるので、病院内も歩き回っているが、それまでの自主訓練は中々難しいのが現実だ。病院の壁には手すりが有るので、歩ける様に成るまでは、車椅子を止めて立ち上がり、そこで手すりを左手で持ちながら、足首、膝、腰の筋力アップはやって来た。

 言語については、僕も最初の頃は、言葉が出ない、言い出せない症状は有ったが、それらは割と早く改善して来た。食事ではずっと左手で食べていたが、食こぼしなども多く、ビニールのエプロンを付けていたが、2か月が過ぎてそれも無くした。今は右手でのハシでの食事。これがまだまだ右手が思うようには動かず、難儀しているが、退院までこれでやり抜く。

 理学療法は足の回復、作業療法は上半身、腕の回復、食事やトイレ、入浴まで。自分で言うのも何だが、足はまだ弱いが、もう大丈夫だ。ただ作業療法についてはまだまだ腕、肩周りの動きが残る。先日、作業療法士さんとも色々話もして、肩、肩甲骨周りの状態についても色々アドバイスを頂いた。

 入院当初から車椅子を卒業するまでのその身体の姿勢に大きな要素が有る。最初の右腕は荷物の様に重く、どこに当たろうが、ひねろうが、痛みも感じないので、その存在意識が無い。自然と右肩は下がり、肩甲骨が動かない、なよっとした体形に成ってしまう。寝て起きる時でも、関節の状態が良くないので、痛みが出てしまう。そんな事がずっと最近まで続いていた。せっかく訓練の間に肩甲骨を戻してもらっても、またすぐに車椅子肩に成ってしまう。そんな事を繰り返して来たが、最近やっと良く成って来た。歩く時も肩甲骨の位置をイメージしながら腕、肩を振る。今、残っているマヒは右手の指の4本だけだ。戻らないかも知れないが、脳には使えなくなった左脳のその部分を補う能力も有るらしい。とにかくハシの訓練は食べにくくてもやる。文字練習も状態良く成ればやっていく。

 出口さんは言語障害が重くて、途中から、言語の全体構造法の訓練を始めたらしい。これは普通は行わない方法らしいが、赤ちゃんが始めて覚えていく言葉、驚きや喜びを表す「あ!!」という言葉から、残念な気持ちを表す「あ・・あ・・」など、ちょっと文字で表すのは難しいが、おなじ「あ」でも意味が違う。あいうえおから、母音の練習を繰り返す。その強弱、イントネーションを一から勉強し直したらしい。その訓練をやり抜き、2022年の大学の入学式では彼がその祝辞をしっかりと述べている。ビデオでも見たが、ちょっと感動してしまったよ。

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